自閉症の特徴である「こだわり」
自閉症の特徴のひとつ、こだわりの行動というのは、知らない人から見ればわがままだと思われがちです。 でもこれは、自閉症の症状で、脳の発達障害の影響なのです。 そのこだわりとは、徹底的に調べないと気が済まないというものではなく、自分自身を安定させるための手段なのです。 特にこだわりの強いときは、極度の不安などの落ち着かないときです。 度が過ぎるほど強迫的にもなったりしますので、周りの方は大変だと思いますが、温かい目で対応してあげてくださいね。
彼らにとっては、臨機応変という言葉は考えないようにしたほうがいいです。 そのときの状況と結び付けての行動というのは苦手なのです。 強い印象を受けた、ひとつの決まりごとを身につけてしまうと、以降はそれに基づいて行動をしていくというメカニズムです。 ですので、それを変更するのは難しく、人によってさまざまなこだわりがあります。 病院の医師などに相談して、接し方、対応方法を聞いて実践していくようにしましょう。
赤ちゃん時期のこだわり
こだわりの兆候は、1歳半ころの赤ちゃん時期から現れてきます。
ベビーベッドやベビーチェアなどの配置を変えたり、いつもと違う道順で買い物に出かけたりすると、泣き叫んでいやがったりします。
おもちゃの配置にこだわりがあれば、その子が見ていないときに、ほんの少しでも動かしたりしても、すぐにわかって機嫌が悪くなります。
所有者にもこだわります。
たとえば、兄弟に色違いのものと分け与えれば、その色はずっと覚えていて、その子の色のものを触ると、許されません。
あと、一日の日課がわかってくるようになると 時間になれば何がなんでも散歩に行かないといけない、食事をしないといけないなど、時間にもこだわりが出てくることもあります。
ただ、健常の赤ちゃんでも多少のこだわりがあるので、一概に自閉症と決めつけて神経質になるのは精神的にもよくありません。気になるようであれば、お医者さんに相談してみましょう。
幼児期からのこだわり
2歳、3歳の幼児期には、物や時間、言葉へのこだわりが現れてきます。
●物や時間へのこだわり
日常において使うものにこだわりがあります。
たとえば、洋服です。同じものしか着ないとか、それも年中着るこだわりがあったりします。
暑くても寒くても関係ありません。それでないと落ち着かないということです。
ただ、古くなると着るのを突然嫌がり、自分の中で着る期間も決めていたりもします。靴でもあるようです。
食事においても、決まったコップでなければ飲めなかったり、決まったお箸や食器類でなければ食事が進みません。
また、位置や順番もこだわります。家に帰ったら、スリッパの位置、おもちゃの位置、本やノート、服の置き方、ミニカー好きで複数台持っていたら並べる順番、女の子であれば人形の位置や順番とかですね。
遊びがいつも一緒だったり、決まったおもちゃをいつも手にしていないと落ち着かなかったりします。
赤ちゃん時期と同じく、見ていないところで勝手に触って動かしたりすると、かんしゃくを起こしたりしますので気にかけてくださいね。
また、スケジュール、日課の変更は苦手なので、混乱が生じやすくなります。時間を待つということも苦手だということを理解しておきましょう。
●言葉のこだわり
同じ質問をなんどとなくしてくるという、こだわりがあります。
子供は、答えを知りたくて質問をしてくるというより、同じ答えをもらうことの安心感にあるようです。
違う答えが返ってくると混乱しますので注意が必要です。
こだわりが強くないときに話題を変えると、会話として成り立つことがありますが、子供はまた、その会話の内容の中にこだわりを見出したりします。
プラスになるこだわり
こだわりがプラスに転じる場合があります。
物へのこだわりですが、この位置でないとダメ!ということでした。
ですので、散らかっていたりして、いつもの位置でないときは、積極的に元に戻す行動を取ります。
本人にとっては、「整理整頓をしている」というつもりではなく、いつもの位置でないと不安になるという意味合いになります。
たとえば、靴やスリッパ、服などを脱ぎっぱなしにした場合とかです。
日の出・日の入り時間にこだわり、太陽が昇ったらカーテンを開けたり、沈んだらカーテンを閉めたりすることもあります。
他には、料理へのこだわりでお母さんの食事の準備を手伝ったり、勉強の、ある教科のみ興味を示し、その結果いい成績を残したりすることもあります。
記憶力も優れていて、漢字を覚えることや地名、車名を覚えることなど、暗記は得意のようです。
カレンダーの日付においても、それが話題になるほどの記憶力です。
イベント・行事、結婚式、誕生日などの印象に残った日付はいつまでもきちんと覚えています。
この特殊な能力が大人になったとき、仕事に生かされ、社会的に大きな功績を残すまでの人もいます。
このように、大変なことばかりでもないので、焦らずに、お子さんと接していきましょうね。
スポンサードリンク
