過食症の症状と具体例
過食症は、医学的には神経性大食症といい、摂食障害のひとつで、食事を摂ることの障害のため、普通の食事ではなくなります。
もうひとつの摂食障害の拒食症とは正反対のようですが、心理的に共通する部分も多く、拒食症から過食症へ移行するケースも少なくありません。
比較的、短時間に大量の食物を衝動的に食べる発作が起こる病気で、自分で抑制できず、むちゃ食いを繰り返します。
見た目でいうと、ガツガツ食べるような感じです。量的には、2〜3人前は普通に食べます。
健康な人との違いは、過食症の人は、食べたくないのに止められないという精神状態です。
また過食をしている、もうやめよう、とは思っていても無理なのです。
摂食障害である過食症の発作は一般的には夜に多く、疲れたときや心理的ストレスがあるとき、暇なときに起こりやすく、習慣になると毎日、毎食後にも起こります。
家族が不在のときにも起こりますが、外で過食してから帰宅するという場合もあります。
外食は2〜3軒と回ることも少なくなく、その分、食費がかかるといった状況です。
冷蔵庫や家中の食べ物を食べ尽くして家族の食事にも支障をきたし、コンビニ通いをして、1日の食費が1万円に及ぶことも少なくありません。
時間としては、3〜4時間くらいひたすら食べ続ける人もいます。
お菓子やパンなどの甘いもの、脂っこい食品、ペットボトル飲料など、3,000〜10,000kcalくらいを短時間で摂取するといいます。
食べているときだけ何も考えないで解放感がある、ということで、ストレス発散としての過食をすることも多いです。
過食症は慢性化し、中には過食後の、大量に食べてしまったことや吐いてしまったことを後悔して、うつ病になり、就学・就労ができなくなったり、万引きやリストカットなどの自傷行為にいたる場合もあります。
パニック障害にもなることもあります。
とにかく、太ることへの恐怖心が強く、過食には自覚症状があり、治りたいと強く思っています。
さらに、境界性人格障害、アルコールや薬物依存を合併することもあります。
アルコール依存がひどくなると、それが原因で骨が壊死してしまい、その骨を切除する手術をするまでにいたる場合もあります。
最悪の場合は、自己嫌悪から自殺を図る事もあり、その確率は拒食症のそれよりも高いそうです。
ですので、過食症という病気を軽くみてはいけません。
過食症には、ひとつは過食のみの吐かない過食症で、もうひとつは過食のあとに嘔吐をする過食嘔吐の2種類のタイプがあり、
合併症を伴うことが多いです。
吐かない過食症と合併症
過食をするのみで吐かない場合の過食症でむちゃ食い障害ともいわれています。
ひたすら食べた後、吐こうとしても吐けず、おなかも辛く、ただ眠るしかないといった状態で、翌日重たくなっている体にまた、ストレスを感じています。そして、体重の増加が伴い、体脂肪率が上がり、肥満になります。肥満になると内臓にも負担がかかるため、ときに過剰栄養による脂肪肝や高脂血症になったりします。
過食の量も減る事はなく、逆に増え続けます。
過食の合間に絶食を繰り返したり、激しい運動やダイエットを並行する人は、体型も標準で、家族にも気づかれないことが多いです。
さらに、ダイエットが伴うと、エステや健康食品などにも費用がかかり、食べ物にも費用の負担が大きいため、金銭的にもストレスがかかり、それがまたいろいろな面で悪循環になっていきます。
過食嘔吐と合併症
食べ過ぎた分を吐くというのが過食症の過食嘔吐です。本当は全部吐きたいけれど、吐けない人も中にはいます。
症状としては、とにかくひたすら、食べます。
お米は、ご飯にして3合は炊いて食べてしまうくらいです。
弁当とかにしたら5人前くらいは普通に食べ、パンなども好み、数十個食べる人もいます。
スーパーの袋2〜3つ分くらいは余裕で食べてしまいます。
甘いものでは、アイスなら大きい箱単位で2箱くらいは食べます。
脂っこいものでは、コロッケなど数十個は普通に食べます。
やせた体重や体型への異常なこだわりがあり、いつも体重増加を防ぐために、自分で吐こうという思いから、指をのどに突っ込んだりして吐く、自己誘発性嘔吐をすることが多いです。最初から吐くことを前提に、水を飲むとか、ヨーグルトのような流動物をたくさんとるなど、吐きやすい工夫をしていることもあります。このように日常的に過食嘔吐を繰り返すことで、手の甲に吐きだこができたり、唾液腺炎、食道炎、胃炎(ひどいと胃潰瘍)などを併発することも少なくありません。
また、嘔吐によって、胃液が歯のエナメル質を溶かし、虫歯になったり、歯が抜けることもあります。
そのような自分を責めて、自律神経失調症にもなるケースが多いです。
周りの目が常に気になりますので、対人恐怖症になったり、神経性から身体の機能の一部が止まってしまうという方も中にはいます。
それは、耳が聞こえずらくなったり、胃腸にまで影響を及ぼし、腸が機能停止になり、大腸の一部を摘出するという事例もあります。
また、下剤や利尿剤の使用していたりします。
下剤に注意しなければいけないのは、常時服用すると体が慣れてしまい、規定の錠数では効かなくなります。
一日2錠ほどで効いていたのが、15錠〜20錠飲まなければ効き目が感じられなくなるというようなことです。
実は、下剤の量が増えると腸管でけいれんがおき、十分に排便できなくなるそうです。
それを薬の効き目が弱いと感じて、更に量を増やしてしまうという悪循環です。
利尿剤を常用すると、一日でも服用しなければ尿が出にくくなってむくんだりするようになり、それがいやで服用量の増加につながります。
このように、身体の体液バランスを人工的に操作していると、心臓を動かすために必要な血液中のカリウムが不足し(低カリウム血症)、突然死に陥るケースもあります。
また、むくみ、腫れ、動悸・息切れ、不整脈、肝機能障害も合併症としてあります。
無理なダイエットと過食嘔吐により、生理が来なくなったりもします。
生理がないと、子宮と卵巣が萎縮してしまうのでピルで生理を起こさせるそうです。
また、それにより不妊症になったり、偏頭痛や精神的不安定といった症状も見られたりする場合があります。
過食症は、一般的には軽く見られがちな病気ですが、ここにあげたような症状をふまえると、きわめて深刻な病気です。
体型は正常であるため、周りの人に気づかれないことも多く、それによってひとりで悩んでしまうことも多いようです。
これらの症状のひとつでも感じられたら、しかるべき医療機関で、お医者さんに相談しましょう。
その時点でもうひとりではありません。将来のためにも、焦らずに治療をしていきましょうね。
スポンサードリンク